ひつじがすきだ!北海道の羊飼い・羊牧場を紹介します。【後編】

前編に引き続き、最高にウマい羊肉を作り続ける北海道の羊牧場を3軒を新たにご紹介します。ちなみに前編はこちら。↓

ひつじがすきだ!北海道の羊飼い・羊牧場を紹介します。【前編】

2016.09.25

 

国内自給率は0.5%以下といわれる国産羊肉。g100円前後の海外産がスーパーに並ぶ一方で、市場に出回らない国産羊肉はもはや高級食材と化してます。

ただ、なんせ国産羊肉はウマいっ!!羊超かわいいとか言っておきながら、こいつらは食べるとマジで旨い!

僕もおったまげました。。羊肉好きなら、一度は国産羊肉食べなきゃイカン。

記事中の素敵な画像は、羊飼いの皆さまのHPやブログから拝借させていただいたものですが、不都合あればすぐに削除致します。
これからご紹介する羊牧場は観光牧場ではありません。突然訪問しても見学させてもらうことはできません。どうしても訪れてみたい方は事前に畜主さんに相談してみましょう。

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【足寄町・石田めん羊牧場】とにかく肉質にこだわってレアシープを基軸に生産。レストラン「ヒツジ堂」も開業。

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とにかく肉質にこだわる石田めん羊牧場では、レアシープ(希少羊種)とされるサウスダウン種を中心に羊肉を生産しています。

これがサウスダウン種。↓ うーん、完全にブサかわいい系だな。(笑)

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サウスダウンは肉の柔らかさやキメの細かさ・香り・肉汁など、肉用品種の中ではトップクラスの品質を持ち、羊肉の王様と呼ばれています。

牛でいえば黒毛和種ってとこかな。

ただ一方で、サウスダウンは肥育性が悪く、子育て下手、また繁殖能力も低いために、高い飼育技術が要求される品種でもあります。

 

僕は2010年秋頃、石田めん羊牧場にお邪魔し、石田さんご本人からお話を伺いました。

サウスダウンの生産技術確立には苦労もされたそうですが、羊肉の美味しさがシェフの間でも口コミで広まり、販路は自ずと広がっていったといいます。特に羊という日本では利益を生みづらい家畜の経営マインドについては、確固たる信念と考え方を持っておられる方で、その語り口からは、石田さんの揺るぎない自信もにじみ出ていました。

自分の牧場で何を売りにするのか、自分の羊に何を求めるのか、利益優先の経営なら誰でもできるけど、羊飼いとしての軸を持たないとこの業界では生き残っていけない。そんなふうにおっしゃってました。

うん、さすがイイこと言うな。羊飼いだけじゃなくて、これはどんな仕事する上でも必要なことだよね。

 

事実、羊飼育の手軽さに目をつけて、安易に羊肉生産を事業化した利益優先型の企業は、たいてい事業縮小か廃業を迫られているという現実があります。そんな背景もあるので、石田さんの言葉には、とても重みがありましたね~。

 

ところで、石田めん羊牧場では2012年2月、ヒツジ堂というレストランを足寄町内に開店させました。↓

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超うまそー・・(;´Д`)

 

石田めん羊牧場で生産されたサウスダウン種を、これ以上ないという鮮度状態で調理し、食べられるわけですから羊肉好きとしては嬉しい限り!ですよね~。

これまでは、札幌圏など都市部でなけば食べられなかった石田めん羊牧場の羊ですが、今後は道東観光などの旅程に組み込むこともできそうです。

 

 

余談ですが僕が石田めん羊牧場を訪れた時、石田さんのお宅では羊以外に自家消費用としてベーコン(!)という名の豚を一頭飼っていました。その辺の地面を片っぱしから凹凹にほじくり返すという、豚の習性を目の当たりにして、豚って面白い生き物だな~と感心したことを覚えています。

ちなみにベーコンは確か、梨などのフルーツも食べて育ったセレブ豚だったのですが、石田さんのブログにはベーコンを食べた時の感想もしっかり載っていました。^^

⇒ 足寄町・石田めん羊牧場のホームぺージはこちら

【上士幌町・ゴーシュ羊牧場】システムエンジニアから羊飼いに転身した草野さんが作る羊肉。

ゴーシュ羊牧場には、2010年秋頃にお邪魔させて頂きました。

写真右下の看板「Shepherd GAUCHE」↓は、なんとすべて羊毛(フェルト)からできているんですよー!もちろん草野さんの手作り。カッコイイ。

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草野さんは理系出身で、システムエンジニアとして一旦就職したものの、その後羊飼いになるため畜産系の学校へ入学し、羊農家さんで数年間実習して新規就農したという珍しい経歴の持ち主です。

当時、機械エンジニアをしていた僕は、本気で将来羊飼いになる方法を模索していたので、まさにそれを具現化させている草野さんのお話を是非お聞きしたいと思っていました。

 

結局のところ僕は羊飼いになれませんでしたが(今は羊飼いじゃなくて牛飼いサラリーマン)、草野さんのように自分らしい生き方を実現させてきた人を、僕は心の底から尊敬します。

「できるなら本当はこんな仕事がしてみたい!」と考える人は多いですが、結局のところ、世間体や損得勘定、親の意向などから、自分の理想像を踏みつぶして、どこかで折り合いをつけながら妥協する人のほうが多いですよね。

僕が好きな草野さんのブログ記事。↓

 参 考  なぜ羊飼いをしているのか

 

草野さんの牧場を訪問した僕は、ご自宅に招いて頂き、ご近所の酪農家さんから貰ったという搾りたての牛乳を頂きながら、しばし歓談。

その語り口からはご本人の明晰さや羊肉生産に対する想い、草野さんらしい生き方や考え方などがひしひしと伝わってきます。

死産してしまった子羊の皮を使って手作りした子羊の人形を見せてもらったり、放牧地で地面に座りながら昔からの付き合いだという繁殖羊に優しく語りかける草野さんを見て、草野さんの羊に対する愛情を感じました。

 

掛け合わせかな?血統種はカッコイイけど、色んな柄の羊がいるとやっぱり楽しい。^^↓

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根拠は全くないんですけど、「きっとこの人の作る羊はウマいんだろうな~」って直感で思いました。

こんなに良いエサを食わせてるとか、こんなに良い施設で育ててるとか、そういう理屈っぽいことじゃなくて。

きっと愛情たっぷりかけて健康的に育てられた羊は、勝手に美味くなるんだろうな~って。僕はこんな陳腐な表現しかできませんが、きっとそういうことだと思います。

 

印象的だったのは「販売営業はしない」という草野さんの言葉。

農協を通さず、自分で販路を開拓することが多い国産羊肉業界では、珍しいやり方(?)なのかもしれません。失礼な話、「こんなんで経営やっていけんのかな?」とも思いました。(⇐ 余計なお世話)

でもゴーシュ羊牧場のブログ記事を見ていると、着実に新規のお客さんやリピーターを増やしているようで。ウマい羊肉であることはもちろん、草野さんの人柄あっての評価なんだろうなー、勝手に解釈しています。

この業界では珍しく、ゴーシュ羊牧場では個人向けに羊一体を丸ごと販売しているところも面白いです。

⇒ 上士幌町・ゴーシュ羊牧場のホームぺージはこちら

【白糠町・羊まるごと研究所】酒井さんが生産する洞爺湖サミットのメインディッシュにも選ばれた羊肉。

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羊まるごと研究所は、酒井伸吾さんが経営する羊の生産牧場です。変わった名前ですよね。(笑)

メディアにも何度か出演されているので、ご存知の方もいるかもしれません。

看板の下でポーズを決める(?)男の子たちが可愛すぎる。。↑ 今はもう立派なお兄ちゃんになってるよね~。

 

酒井さんの羊といえば、洞爺湖サミット2008の メインディュッシュに選ばれ、各国の首脳に振る舞われた羊肉としても有名です。

羊の品種はサフォーク、チェビオット、ポールドーセット、ジャコブなどで羊肉のほかに羊毛の生産もしています。

酒井さんの羊はとても人慣れしていて、「ベーベー」と呼ぶと羊達は走って近寄ってくるのが面白かったです。なので酒井さんの牧場に牧羊犬はいません。

 

僕は酒井さんのご好意により、ご自宅に1泊させて頂きました。「一升瓶持ってきてくれたらいくらでも居ていいよっ笑」という酒井の優しさに感謝。。

さらに幸運なことに、僕は酒井さんの牧場で育てられた羊肉を、なんとその場で頂くことができました!

奥様の啓子さんが調理してくれた羊のローストや、タタキの旨さには度肝を抜かれました。ジンギスカンしか食べた事がなかった僕にとってはそれは衝撃的なものでした。

羊肉ってこんなに美味いのか・・・!と実感させられた瞬間でした。

 

酒井さんと交わした羊談義で印象深かったのは、酒井さんが羊飼いになる前に、モンゴルの遊牧民と生活を共にした話。

遊牧民は羊一頭すべてを一切に無駄にすることなくすべて使い果たします。肉を食べるだけでなく、血液はソーセージにしたり、毛皮は住居の一部となり、骨は娯楽道具になります。

酒井さんは、ニュージーランドやオーストラリアの先進農業よりも、モンゴルの遊牧民の羊と共に生きる生活が、”何のために羊飼いをするのか”を考え、自分の人生と向き合うきっかけになったといいます。

 

そんな強い情熱を注いで育てられた酒井さんの羊は、道内であれば、札幌市の「サフォーク大地」というお店で食べられるようです。

気になる方は是非足を運んでみてください。^^

⇒ 白糠町・羊まるごと研究所のホームぺージはこちら

あとがき。日本の羊飼いの生き方から学んだもの。

この記事を書きながら思ったのは「ひつじってやっぱり可愛い・・(*´▽`*)そして最高にウマいよね~」ってことなんですが、それ以上に、北海道の羊飼いたちの生き様に心を揺さぶられましたね~。

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羊飼いになれなかった僕がいうのもなんですが、正直、日本で羊肉生産を専業とするのは、非常に難易度が高いんです。

 

輸入自由化で安い羊肉が海外からどんどん入ってくるし、牛や豚などに比べて羊は病気にも弱いし収益性も低い、さらに自分で販路開拓する必要があるなど、ハードルはいくつもあります。

実際のところ、安易に利益主義で羊肉生産で手を出した企業は、次々と事業縮小や廃業を余儀なくされています。だからこそ、こうやって羊肉生産を続けられる個人経営者の手腕には感嘆せざるを得ないんですよね。

それぞれに頑なな生産ポリシーがあって、羊に対する圧倒的な愛情・情熱があって、違った羊肉の旨味がある。国産羊肉のファンになった人は、必ずこの部分を理解しているんだと思います。

 

羊飼いという仕事は、決して儲かる職業ではないです。楽に儲かるならもっと羊農家だらけになってもいいはずなので。

今回、お話させて頂いた羊飼いの皆さんからは、年収とかステータスとか、そんなものよりもっと大事なものを教えてくれている気がしました。この出会いに感謝。

 

まあでもね・・・なんだかんだこれまで長々と書きましたが、言えることは結局一つ。ヒツジって、ホントにカワイイ。。(*´▽`*)

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