HSPとは?人間関係に悩み続けた僕を救ってくれた素敵な言葉




「次は上司に何を言われるのか、常にビクビクして恐怖心を抱えている・・・」

「同期のあの子はあんなに仕事ができるのに、なぜ僕はこんなに無能なダメリーマンなんだろう・・・」

 

社会人1年目、ラクに生きる術を知らなかった僕は、そんな職場ストレスに打ち勝つことができませんでした。

でもそれから8年が経ち、そのあいだに僕は何度か職を変えたり、生涯の伴侶ができたり、ブログをはじめたりして、見違えるほどポジティブに生きられるようになりました。

一時はどうなることかと思ったけど、なんとかなるものです(*ˊ˘ˋ*)笑

時間は偉大です。

見出し

でもあいかわらず人付き合いが苦手。この生きづらさは一体何なのだろう

当然なんですけど、性格の根っこの部分はかんたんに変わることはなくて、やっぱり僕は「人間が嫌い」なんですよ。

仕事・プライベートにかかわらず、協力作業とか団体行動が苦手なんですよね。致命的に。

よっぽど親しくて心を許せる人なら別ですけど、疲れるんですよね、他人と一緒にいると。

だから職場の飲み会なんて極力行かないし、社員旅行なんて狂喜の沙汰、他人と四六時中一緒にいる=考えただけで吐き気がしてきます(笑)

 

こんなもんだから、僕はずっと自分のことを社会不適合者だと思っていたんですよ。

対人恐怖症。コミュニケーション障害。

僕を分類するとすれば、そんなカテゴリに属するだろうなと。

生きづらさは感じていましたが、社会人1年目でうつ病になって棺桶に片足つっこんだこともあったし、「僕は心の病気、騙し騙し生きてくしかない」と勝手に思い込んでいたんですね。

このHSPという言葉を知るまでは。

 

HSPとは?繊細で敏感、人付き合いがヘタで生きづらい。でもそれは病気なんかじゃない!らしい

HSPってなに?

HSPというのは、かんたんにいうと「人一倍敏感な人」という意味です。

Highly Sensitive Person(ハイリ―・センシティブ・パーソン)の頭文字をとった略語ですね。

ちなみにこの概念は、アメリカの心理学者・エレイン・N・アーロン博士によって提唱されたようです。

 

アーロン博士は、それまで内向的・引っ込み思案・怖がりなど、ネガティブに捉えられがちだった人達が、実は感受性豊かで創造的であり、素敵な個性の持ち主であることを学術的に証明しました。

こういったポジティブな概念を知ると、なんとなく前向きに生きられるような気持ちになってきます。

僕はこの言葉の存在を知ったおかげで、だいぶ心を救われました。

ちなみにアーロン博士自身もHSPの一人だったそうですよ。

 

HSPは生まれつきの特性

たとえば個人の性格などは、育った環境などによって後天的に形成されることが多いにあります。

でもHSPは持って生まれた先天性のもので、その人固有の遺伝的特性であるとアーロン博士は答えています。(=生まれた時点ですでにHSPかどうかが決定している)

そう言われると、HSPの人はなんだか貧乏くじを引いて生まれてきてしまった・・・なんて残念な気持ちになる方もいるかもしれませんが、そんなことはありませんよ!

 

だってHSPの特性は人間だけはなくて、実はハエや鳥、魚や犬など(!)、100以上の生物に存在していると言われているのだから。(byアーロン先生)

その理由は単純で、太古の昔から、HSPという特性が生物としての生き残り戦略として機能してきたから。

「行動を起こす前に注意深くなる」というHSPの特性が、生き残って子孫を残すためにはとっても大事な本能だったとのこと。

そういわれると確かに合点がいきます。

喰うか喰われるか、生存競争の必要性がなくなった人間ぐらいなのかもしれませんね、この本能が薄れているのは。

 

HSPの人の特徴4つ

アーロン博士によれば、HSPの特徴は大きく以下4つに集約されるとのこと↓

  • 情報を深く処理する ⇒ その場の状況や相手の気持ちを深く読み取ることができる。一方で、初めて経験する場所や人の前では行動するまでに時間がかかってしまうこともある。
  • 過剰に刺激を受けやすい ⇒ 周りで起こっていることに人一倍よく気がつき、処理し、配慮できる。だがそのぶん精神的負担が大きく、疲れやすい。
  • 感情反応が強く、共感力が高い ⇒ まわりの人の顔色を読んで、自分を合わせることが得意。自己主張が苦手という一面も併せ持つ。
  • ささいな刺激を察知する ⇒ 良くも悪くも、環境の変化に敏感だったり、芸術作品などから強い影響を受けたり、親や友達のちょっとした声のトーンや態度の変化を察知できてしまう。

 

この特徴リストをみた瞬間に衝撃を受けました・・・。

えっコレってまんま俺じゃね、と(´・ω・`)笑

 

HSP診断テストをやってみよう!僕の診断結果はこうなりました

アーロン先生は、数千人を対象とした調査結果をもとに、HSPかどうかを判断できる診断テストを確立しています。

ということで早速やってみました!みなさんも一緒にどうぞ!

 

そうたろ
この診断テストは『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ」(エレイン・N・アーロン [著]・ 冨田香里 [訳]) より抜粋しました!

次の質問に感じたまま答えてください。

少しでも当てはまるのなら「はい」と答えてください。

まったく当てはまらないか、 あまり当てはまらない場合は「いいえ」と答えてください。

 

1.自分をとりまく環境の微妙な変化によく気づくほうだ⇒YES

自慢じゃないんですが、他人の心境変化を読み取るセンサー感度が異常に高いんですよ。

表情・声のトーン・ワードチョイスなどですぐ気付いちゃいます。

だから「自分に対して良い印象を持っていない人の対応」なんかもすぐ分かっちゃいます。鈍感力を磨きたい・・・。

 

2.他人の気分に左右される⇒YES

これもありますね。

キホン、僕のコミュニケーションは受け身が多いんで他人に合わせることに慣れてるのかな。

楽しい人とだと自然と気分の上昇。静かな人だとこっちもおとなしく。他人のテンションに同調することが多いです。

 

3.痛みにとても敏感である⇒YES

心身ともに、ですね。

無意識に他人の痛みを自分に置き換えちゃうところもあって、なんだかムダにつらくなるときがあります。

寂しがり屋の幽霊が寄ってくることは今のところないので安心ですが。

 

4.忙しい日々が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所にひきこもりたくなる⇒YES

マジでこれはある。

精神的に追い込まれると、狭くて暗いところに閉じこもりたくなる。

真っ暗なお風呂とか、布団の中とか、狭いテントとか。だからおのずと夜も好き。

人付き合いに疲れていたときは「じぶんの存在を漆黒の闇で完璧に覆い隠してほしい。そしてこのまま朝が来なければいいのに。」って思っていたこともあったっけ。

 

5.カフェインに敏感に反応する⇒YES

コーヒー飲むと冴えるどころか、気持ち悪くなるので、たぶんこれはYESなんだと思います。

関係ないけど栄養ドリンクなんかも苦手。体のサイクルを阻害するモンは受け付けません。

 

6.明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい⇒NO

これはそうでもないですね。

覆面パトカーに真後ろでサイレン鳴らされたときは、心臓と呼吸が止まりかけたけど。

どこかで勝手に鳴っているぶんにはそこまで気になりませんね。

 

7.豊かな想像力を持ち、空想に耽(ふけ)りやすい⇒YES

う~ん、完全にYESですね。

「豊か」かどうかは分かりませんが、空想癖とか妄想癖はハンパないっすね。

自分の好きな場所やモノに対しては、その雰囲気に飲まれやすいというか、浸りたい願望があるんでしょうね。

カフェでお茶したり、自然の中で読書しながら静かに物思いにふけるのが好きです。

たぶんこの思想はスピードワゴンの小沢さんと同じです(笑)

 

8.騒音に悩まされやすい⇒YES

騒音・雑音、もちろん大嫌いです。

特にプライベートな時間を邪魔されるのは、本当に苦痛。発狂したくなる。

僕は高校時代は寮生活で、1年生のときは相部屋でしたが、当時はよくやっていたなと思います。今なら絶対できないな~。

 

9.美術や音楽に深く心動かされる⇒YES

すごくYES。特に音楽の影響力は強いですね。

音楽を聴くと、その当時の想い出とか心境が強制的に蘇ってくる。それだけ感受性が強いと思われます。

情緒的になることもあれば、精神的支柱にもなりますね。音楽は。

 

10.とても良心的である⇒YES

自分では「腹黒い」と思っているんですが、他人の評価は「良い人、温厚な人」であり、そう見えてるらしいです。

 

11.すぐにびっくりする(仰天する)⇒NO

びっくりとかリアクションあるんですけど、僕は表面に出さないタイプ。

意図的に抑えていますね。ポーカーフェイスを気取っているのかもしれません。

 

12.短期間にたくさんのことをしなければならない時、混乱してしまう⇒YES

同時並行は苦手です。

このハンデは、特に仕事のパフォーマンスに如実にあらわれますね。

独創的なクリエイティブな仕事、よりも僕は「ルーティンワークで精度を高めていく仕事」のほうが性にあってると思います。

 

13.人が何かで不快な思いをしているとき、どうすれば快適になるかすぐに気づく (たとえば電灯の明るさを調節したり、席を替えるなど)⇒YES

逆に気を遣いすぎて消耗して嫌になることがあります(笑)

 

14.一度にたくさんのことを頼まれるがイヤだ⇒YES

イヤです。イライラします。

たとえば仕事の引継ぎ・依頼などで、一方的にしゃべり倒す人、嫌いです。

こういう人には相手のしゃべりを邪魔すべく、あえてスローで話したり、メモを取る時間を強引に作って黙らせます。

 

15.ミスをしたり、物を忘れたりしないようにいつも気をつける⇒YES

キホン的にミス多いし、すぐ忘れるので、意識的に気を付けるようにしています。

それでもダメなときはダメですが(笑)

 

16.暴力的な映画やテレビ番組は見ないようにしている⇒YES

これは別になんともないですね。

アウトレイジとか大好きですし。自分とは絶対縁のない、そういう世界観をもっと知りたいって思います。

もちろん、リアルでそんな場面に出くわしたら全速で逃げますが(笑)

 

17.あまりにもたくさんのことが自分のまわりで起こっていると、不快になり、神経が高ぶる⇒YES

そうですね。

気持ちの処理が追い付かなくなるんでしょう。脳みそがオーバーワークになるのでこういう事態はできれば起きてほしくない。

 

18.空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる⇒YES

空腹には弱いです。イライラしてきます。

あと関係ないかもですが、3食の時間は絶対厳守です。

最悪時間が過ぎてしまったら、お腹が減っていても我慢します。生活リズムが乱れるのが嫌なのです。

 

19.生活に変化があると混乱する⇒YES

変化は嫌いなんですけど、メリットがあるのであればすすんで変化を選びます。

そのため転職はこれまでに3回しています。(現在4社目)

あと趣味とか好きなことも優先事項なので、寝ないで釣りに行ったりとか平気でします。

生活リズムが乱れても趣味には勝てません。さっき言ってる事と矛盾してますね(笑)

 

20.デリケートな香りや味、音、音楽などを好む⇒YES

繊細な表現や世界観は大好きです!

お気に入りの音楽や空間にはず~っと浸っていたいなって思う。癒される。

先日行ってきた函館のグリーンゲイブルズもそのひとつ。

YUKIの聖地に行ってきた!函館・グリーンゲイブルズの世界観が可愛すぎて惚れる!

2017年8月12日

 

21.動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している⇒YES

これは過去の苦い経験から得てきた処世術であり、自己防衛術でもありますね。

心身ストレスをかけないように、回避できるものはすべて回避します。

もう勢いで乗り切っていた若いころとも違うし。自分や家族が笑顔でいられることが一番大事です。

 

22.仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張し、いつもの実力を発揮できなくなる⇒YES

声を大にしてYESですねぇ。

失敗を繰り返しながらコツをつかんでいくタイプなので、はじめから結果を求められても困る。

横で監視しながら、ダメ出ししてくる小姑みたいな先輩に、喋れないよう口に牛のウンコをねじ込んでやろうと何度思ったことか。

(※管理人は乳牛の世話をする仕事をしております)

ぼくが教える立場なら、そいつの成長スピードに合わせた最適な教え方を考えるけどなー。そっちの方がはるかに高効率。

 

23.子供のころ、親や教師は自分のことを「敏感だ」 とか 「内気だ」 と思っていた⇒YES

子供のころは感情表現がストレートだったので、喜怒哀楽が激しかった分、僕のHSPな部分が全面的に出ていましたよね。

両親はそんな扱いづらい僕を、温かい目で見守ってくれていたと思います。

 

HSPだとわかったらラクになった!そろそろ自分をもっと好きになってあげてもいいんじゃない?

診断テストの結果、ぼくは23問中、20問がYESに該当しました。これはもう立派なHSPとして宣言してもいいでしょう(笑)

なんだか安心しましたね。HSPという自分の属性・居場所がわかると。

それまでは対人恐怖症とかコミュ障とか、ネガティブな個人診断しかできなかったから。

 

ぼくは30年生きてきてようやく自分のことが好きになれてきましたよ。

スーパーオリジナルで唯一無二のその人にしか出せないステキな人間力。これは誰しもがゼッタイに持ってるものだと思うんですよね。

HSP診断テストをやってみると、今まで気付くことのできなかった、そんな自分自身の魅力に気付くことができるかもしれませんよ。

アーロン先生、ありがとう!

 

ちらのテストもおすすめ!あなたの適性・魅力をビビるくらい正確に言い当ててくれますよ↓




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9 件のコメント

  • 最近自分がhspと気がつきました
    それまでは管理人さん同様、対人恐怖症などを
    疑い心療内科にもかかりました。あなたは全く
    病気ではありません、良かったですね。
    と診断され、そしたら私は一体なんでこんなに
    普通ではなく苦しいのだろうと、また辛くなりました。いっその事、病気と診断された方が楽だったなと。
    子供に連れてってと言われて行った本屋で
    たまたまhspの書かれた本をみつけ、これは私の事を観察して書いたの?と思わせるほどの内容で
    ビックリしました。自分が何故こんなに生きづらいのかを知る事が出来て良かったとも思いました
    ちょうど1週間前に仕事の人間関係でモメてしまい
    自分は間違ったことはしてませんし上司も
    認めてくれてるのですが職場の一人の人には
    気に食わなかったみたいで冷たい態度を取られて
    しまいました
    hspの私は人とモメちゃうと今まで通り
    普通にすればいいとか気にするなと言われても
    ドキドキしてしまいそれも出来ずギクシャクしてしまい辛いのです。その日のうちに
    辞めますと上司には伝えましたが
    正直、今の仕事は好きだし時間や休みも融通が利くので辞めたくはないのですが、どうしてもモメてしまった人と同じ職場にいるのが辛くてなりません

    • かとうさん、コメントいただきありがとうございます^^

      そうそう、わかりますよそのお気持ち!
      お医者さんは病気か否かで判定するんで、ぼくも勇気を出して受診したのに「あんたは全く正常よ」って言われたときは怒りすら感じました。
      でもHSPということばを知ってからは、自分の属性が分かった気がして安心しましたね。

      職場の人間関係には、ぼくもちょこちょこ悩まされます。
      半年に1回くらいのペースで、理不尽なことでキレてくる先輩がいるので、そのたびに心の中で「〇ねばいいのに」と思いながら、ストレスで眠れない夜が続いたりします。

      まあもともとアカの他人同士が集まってるわけですから、相性悪い人がいるのは当然だし(僕の職場でも犬猿の仲→まったく口きかない人たちがけっこういます)、ましてや僕らみたいなHSPに全員と仲良くしろなんて無理なハナシです(笑)
      だから合わない人とは割り切った付合いが必要です。無駄にこっちが消耗するのはアホくさいです。「相性悪いからコイツとの付き合いはあきらめよ!」でOKだと思います。

      今のお仕事がお好きでしたら、辞めるのはもったいないですよ!(ぼくみたいに嫌々続けてるなら別ですが)
      どうにもならないと思ってることもだいたいは時間が解決してくれます。ぼくの経験上ですが。だから退職を考えるのはもう少し時間が経ってからでもいいと思いますよ。

      偉そうなこと言ってますが、きっとぼくも逆の立場なら、かとうさんとおなじ気持ちになってると思います。。
      今がいちばん辛いでしょうけど、ゆっくりあせらずあるいていきましょ(^^)/

  • お返事頂き、ありがとうございました
    とても嬉しかったです
    割り切って付き合って⁈付き合わずいきたいのですが私にはちょっと無理そうでした
    今日の仕事も視野に入らないようにしたり
    たまに目が合ったり近くに行く時はドキドキしてしまい神経を使って疲れてしまいました

    そんなさなかに、お昼休みにお返事が来ているのに気がつき少し元気をもらえました。時間が解決してくれるとは思いますが
    私の性質上相当長い時間がかかるかと思います(笑)
    ゆっくり焦らず過ごして今まで通りに戻れたら
    それが一番いいですね、そうなりたいなぁ

    hspを理解している方に相談出来て良かったです
    本当にありがとうございました

    • いや~そう、そりゃそうですよね。
      割り切って付き合う。それがかんたんにできたら苦労はしない、ですよね・・・^^;
      ぼくも以前、誰かにおんなじこと言われておんなじこと思いましたよ、そういえば。。
      そう、HSPは修復までに時間がかかるのです。だから現実逃避しながらゆっくりいきましょう!
      ぼくも今日はやらなきゃいけないことが色々あったんですけど、仕事の疲れがとれないので、ゲオで借りてきたDVD「グレムリン」をみながらダラダラ過ごします(笑)
      かとうさんも今日一日大変でしたね。きっと疲労困憊だと思います。ゆっくり休んでくださいね。
      ご自分をいちばん大切に・・・。それではまた~(^^)/

  • 都内でIT系の技術者をやっています。

    高校に入った頃に対人関係でつまづき、いじめ・引きこもり・不登校、そしてうつ病、躁転を経験し、なんとか学校を出て仕事をしています。昔から人一倍些細なことに気が付き、他人の顔色を必要以上に気にする性格で、社会に出てからも人間関係に於ける様々な軋轢がありました。

    例えば私は食事に関して自炊を行っていますが、その話題がたまたま上司の耳に入り、「Webで調べたレシピってホンモノの味じゃないんだよね」と言われたことがあります。さらっと流せば済むものの、必要以上に深く受け止めてしまい、上司の言うホンモノでない味、つまり私の料理はニセモノの味と思われている、ニセモノの料理を食べている人間は可愛そうだ、哀れだと思われていると考えてしまったのです。仕事も行い、自宅に帰ってから頑張って料理をする自分を誇りに思っていましたが、上司の一言で不信感が募り、以降口を聞かなくなってしまいました。

    別の件でこんなこともありました。私のミスで仕事で使用する道具の発注数に誤りが生じてしまいました。発注業務は別の先輩と二重チェックを行っており、責任逃れではないですが、このミスは私と先輩へ平等に責任が生じるものであると思っていました。しかし、発注数を確認した上司は一喝し「おい!確認どうなってんだ!」と私のみを叱責したのです。普段は先輩が仕事をミスしたところで特にお咎めもなし、むしろ「あ、ミスってますね」ぐらいのゆるい対応であるのに、なぜ自分の時だけ態度が厳しいのかと考えてしまいました。結局のところ、後輩である私が悪い、業務能力が劣っている私が怒りのはけ口になるしかないのか、と思ってしまいました。上記と同じく、業務を手伝ってくれた先輩、叱責した上司との関係が悪化し会社では常に恐怖を感じるようになりました。飲み終えたペットボトルを潰す音や、私のデスクの後ろを通りすぎるときに少しでも体が椅子に触れる等すると、まるで当てつけをされているような気さえします。元々様々な気配に対し苦手を感じていましたが、人間関係悪化によりさらに敏感になっている気がします。私は能力が劣っているから何をされても仕方ないのだという諦め、奴隷のような日々が始まりました。

    さらに、細かい事といえばそれまでなのですが、他の社員達は私よりもずっと気楽に生きているように思われるのです。出社の10分の遅刻は当たり前であり、業務中のコンビニへの買い物も自由、セキュリティ面での離席時のパソコンのロックは無し、就業中の私語の多数、これらは私が行った場合にいずれも上司から厳しい注意喚起を行われたものです。なぜ自分だけ?と考え始めると、やはり最終的には能力が劣っている・人間的に嫌われている、としか考えられないのです。

    学生時代に受けたいじめ、そして進学・就職。芥川龍之介の蜘蛛の糸の話のように、辛い日々からなんとか這い上がって来たのに、やはり世間には恐るべき嗅覚を持つ人々がおり、「あいつは何か別の、普通じゃない臭いがする」と素早く感じ取り、叱責や罵詈雑言を浴びせ、まるで私独りだけがが生贄になっているような、そんな気がしてなりません。

    これらの一つ一つがコップに水が一滴づつ貯まるように、少しづつ、しかし確実に心の負担として蓄積されていき、ある時ついに精神的に崩れてしまいました。病院ではうつ病、と診断されましたが、16歳の頃から治療・寛解を繰り返しているので特段驚きもなく、「また振り出しに戻った」と思っただけでした。それからは会社も不定期で休みがちになり、先日上司から大幅な減給と転職の勧めの話をされました。

    そして私は今3度目の転職(いずれの転職も人間関係の不備)という岐路に立っています。仕事の無い地元に戻るのか、辛い思いでばかりの東京で別の会社を探すのか、いずれにしても明るい展望は望めません。転職活動を始めたものの、現在2ヶ月が経過し、進捗も芳しくありません。上司の私を見る目も、すでに仕事仲間としてではなく「近く辞める人、他人になる人」という薄ら寒いものとなっています。転職が進まない現実と会社での居心地の悪さ、加えて私の生来の背景が混合され、もう自分が何をやりたいのか、どうしたいのかさえはっきりと分からなくなっています。

    先日、何かが心の中で折れ、急に地元へ戻ったことがありました。久々に戻った実家で、私の顔を見て父は察したのでしょう。「久々に海でも行くか?」と言ってくれ、二人で海へ行きました。何気なく話を話をしたのは何年ぶりだろう、と感じました。海から帰る際に父は「また行こう、必ずだ」と言ってくれました。「必ず」という言葉はとても重い、しかし有り難いものだとも感じました。必ず、と言われたら私はその時まで生きていなければならないじゃないか、帰りの電車で泣いてしまいました。

    もっと気楽に生きられたら、笑えたらいいのにと、私は願ってやみません。

    • 通りすがりの者です。
      もう一年以上経過しているので、見てくださらないかもしれませんが、お父様の「また行こう、必ずだ」という言葉に、涙が出ました。
      辛そうな状況を察しての言葉かと思いましたが、「安心してね。お父さんは、常に味方だからね。」そんなお気持ちも含まれているように感じました。

      私事で恐縮ですが、私は大学卒業後、会社に10年勤め、うつ状態に陥り、今は、自宅療養中ですが、また働く自信を取り戻せないです。
      一度体調を崩すと、浮上まで長引くのだと思いました。
      イライラした人、悪口や愚痴ばかりの同僚、時間に追われる仕事、ラクをしたいのか忙しいからと仕事を押し付け定時に帰る年上社員、頻繁にかかってくる電話、上司、後輩、他部署からの相談や指示を受けながら自分の仕事をこなす日々、嫌々ながら働いていましたが、涙が止まらなくなり、最後は布団から起き上がれなくなりました。
      これからまた社会に戻れるのかな、なんて不安がつきまといます。
      私が一番必要としていたのは、心から信頼できる仲間と共に、ここなら安心して仕事ができる、という環境だったのだろうと思います。
      私のようにならないためにも、体と心を一番に考えて頂きたいです。

    • 空飛ぶペンギンさん、コメントありがとうございます。
      (返信おくれてしまってごめんなさい)

      読ませていただきながら、まるで自分の映し鏡ををみているようで文面に引き込まれました。
      同時に、こんな状況になっても今の仕事を全うしようとする姿勢に、畏敬の念を抱きました。
      (ぼくは新卒入社した会社を3年でドロップアウトしてしまいましたので・・・)

      仰るとおり、人間の世界・関係というのは本当に不合理なもので、皆、声には出さずとも、他人の優劣を自分のなかで評価してるんですよね。意識的に、あるいは無意識に。
      だから同じ失敗をしたとしても、優のAはとがめられず、劣のBはこれでもかってくらい絞られる。
      残念ながらこれは事実だと思います。他人をランキングしたがるのは人間の性だから。
      ぼくもそんな理不尽な場面に出くわすたびに、自分を責めて傷つけていたことを思い出します。
      今でもたまにそんなふうに攻撃してくる上司がいますが、今のぼくは昔より少しだけ強くなれているので逆にその上司をランキングしていますよ。
      仕事はできる。しかし人間力は・・・だな、と。
      ぼくならそういう叱り方はしない。弱い人間とか、うつになった人とか、HSPの気持ちがわかるから。きっと空飛ぶペンギンさんもそうだと思います。

      しかしなんといっても、空飛ぶペンギンさんは今までよく辛抱してきたと思いますよ。
      不適合者のぼくが言うのもなんですが。
      ぼくが同じ状況に置かされていたら、とっくに会社どころか、社会と隔絶されていたでしょう。仕事もできていないと思います。
      ぼくはたまたま農業という人間関係を強いられにくい仕事に逃げることができたので、今でも生きることが出来ていますが、もしあのまま同じ会社に居続けていたら今頃どうなっているのか、考えるとゾッとしますね。

      3度目の転職とか、転職理由がいずれも人間関係の不備だとか、全く気にしなくていいですよ。
      ぼくだってそういう人間だし、そんな人は世の中にたくさんいるし、社会復帰を目指して療養中の人だってたくさんいます。
      むしろ今までよく耐えてきたと思います。
      なにも知らずにこんなこと言うのは無責任かもしれませんが、仕事のことは一切考えずに一度ゆっくり休んでみてはどうでしょう。
      治療が必要なら、治療に専念するのが、何と言っても先決だと思います。
      正論しか言えずに申し訳ないですが、「働くこと << 生きること」です。圧倒的にそうです。
      このブログでも書いてますが、金銭的なセーフティーネットもあるので、使えるものはなんでも使って。

      どんな仕事をしたらいいのかわからない、これからどうやって生きていったらいいのかわからない、それでもいいんです。大丈夫です。
      ぼくも一度自分からバイク事故を起こして死にかけましたが、なんとか生きています。
      大学院まで出て機械エンジニアとして就職して3年で辞めて、でも今は全く畑違いの農業やってて、学歴とか職歴とか全部失いましたが。
      こんなふうに空飛ぶペンギンさんのような”同志”の方から、コメントもらってやりとりできるのも、なにかの縁だし、幸せだし、実はぼくの方が励まされているような気分になりますよ。
      ペンギンさんも頑張っているんだから、ぼくも頑張ろう、みたいなね。
      こんなふうに思えるんだから、あのとき踏みとどまって、今まで生きてきてよかったな~心底思いますよ。

      「また行こう、必ずだ」というお父さんのお言葉、こんなにシンプルなのに、素敵な言葉はないですね。
      じぶんのことではないのに、自然と涙腺が緩んできちゃいました。
      「時間はかかってもいい。また行こう、必ずだ」
      勝手ながら、ぼくはそう解釈させていただきました。

      脈絡のない長文で大変失礼いたしました。
      また何かあれば遠慮なくメッセージくださいね。

  • 最近自分のことをhspと知ることが出来た19歳大学生です。
    去年の10月頃、大学での過労が祟ってうつ病になり、
    半年程休んで今に至ります。
    うつ病になったことがキッカケで色々とその類の情報を入れるようになり、みつけたのが「hsp」。
    まさに自分のことをそのまま書いたような合致でした。
    昔から物事を深読みしたり、必要ないくらい考えたり、
    周りを気にしたり、クソ真面目だったり、自分のキャパ以上に頑張りすぎたり…
    うつ病と診断された時は何も驚きませんでした。元々うつっぽい考え方を持っていたのは自覚していたし、自分の中でうつ病という確信があったから。
    でも「どうしたらいいか」は何もわからなかった。知らなかった。ずっと苦しかったし、絶望しか見えてなかった。
    「hsp」。全て合点がいった。hsp気質の人はうつ病になりやすいことも納得が行く。

    私がhspという言葉を知れて良かったと思う点がいくつかあります。

    ・「治せない」ということ。
    一見、絶望のようにみえなくもないけど、「治せると思って無我夢中に矯正しようとする」ことはしなくていい。
    一種の「受け入れ体制」や「開き直り」ですかね笑

    ・自己管理が必要と知れた、真の意味で客観視できたこと。
    今まで「自分をいたわる」なんてことはなかったし、逆にそれを考えること自体タブーにしてきたという自覚があります。人より疲れやすい、神経を削る生き方になるとわかっていれば、場所・環境作りや休憩の仕方にも変化が出てきます。逃げていい。むしろ、今まで逃げずにやってきたこと自体が奇跡に近いことなのだと気づくことができました。

    もちろん辛いこともあります。これからも色々な物・事にあてられて生きていかないといけないこと。この性質を絶対に理解できない人が人類の8割いるということ。

    …色々な考えが浮かぶ中で、最近決めたことがあります。

    「自分が、自分自身の最大の理解者になる」

    です。

    次の年度の授業がもうすぐ始まるこの時期に、私は「支援ルーム」なるものを利用しながらも

    授業に復帰しようとしている所です。

    • フウさん、コメントありがとうございます^^/
      この記事を書きましたSOHTAROです。

      フウさんが書いてくれたこと、その全てが僕自身にも当てはまっており、そして僕が書いた記事を完璧に要約してくれている気がしました。
      共感してくれる人がいるとやはり嬉しいものですね。この記事を書いてよかったと思います。

      しかしフウさんはすごいですね。
      19歳にして既に自分の生き方をここまで悟っているということ。
      冷静に聡明に自己分析できている証拠ですね。

      このブログにも書いてますが、僕なんて24歳で社会人になって、職場ストレスに耐え切れず死にそうになって、初めて自分の人間性に気付きましたからね(笑)
      もう少し早く気付いていれば、自分の人生もまた違っていたのかもしれないな、と今ふと思いました。

      確実なのは、自分という人間性と、自分にあった生き方・働き方を理解できた時点で、そのことが今後の人生において大きな武器になるということです。(経験談)
      そこは自信持っていいと思いますよ。
      ストレスや辛いことがあっても、それに対処する術を知っていると強くなれますよね。

      僕は社会人になってもう少しで10年になりますが、これまでなんとかやってこれた背景には、HSPという属性を理解できたことが大きな後押しとしてあります。

      フウさんのおっしゃるとおり、HSPという性格を理解できない人も一定数いるんですが、そういう輩は無視しています。
      それでも他人の生き方とか働き方について、ゴチャゴチャ持論を展開してくるしつこい輩には「じゃあ死んだ方が良かったんですかね?」と一言放つと効果あります。(これも経験談)

      なんだか物騒なハナシになってしまってすみません・・・
      社会人になってから、僕も悔しい思いを何度かしたので、老婆心ながらその対処を書かせてもらいました^^;

      PS
      「自分が、自分自身の最大の理解者になる」
      良いフレーズですね。僕も使わせてもらいます!

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