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【船外機メンテナンス】トーハツ2馬力のインペラボルトグリスアップ方法

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トーハツ2馬力船外機(MFS2C)のインペラボルトをグリスアップしました。

 

この船外機を買ったのがちょうど1年前で、買った直後にグリスアップはしているのですが、1年間海で使用して、ボルトの固着とか塩噛みがどうなってるのか確認も含めて、今回のグリスアップを行いました。

 

今回はじめて自分でやってみたことで、気づきや新たな発見も多く、また船外機内部の構造も知ることができて有意義なメンテナンスでした(^-^)

てことで、備忘録も兼ねて作業内容を書き記しておくことにします!

 

 

目次

【はじめに】トーハツ2馬力は購入したら必ずインペラボルトをグリスアップしておく!

すでにご存知かと思いますが、ゴムボくらぶさんも言っておられるように、トーハツ2馬力のインペラボルトは、特に海水使用するとめちゃくちゃ塩ガミ&固着しやすいです。

 

このボルトが母材側のロワケースに固着してしまうと、ボルトを外したくても回すことができず、最悪ボルトがねじ切れることもあり、その回復作業には超D難度の技術が要求されるようです・・・(((( ;゚д゚))))

 

シフトレバー固着!インペラボルト折れました!【静岡県静岡市・Oさん】

 

そうたろ
ちなみに上記記事にもあるように、トーハツ2馬力はシフトレバーも固着しやすいのでこちらもこまめなグリスアップがだいじ!シフトレバーにはちゃんと専用のグリスニップルが装備されているので、そこからグリスをぶち込めばOKです!かんたん!

 

そういう最悪の事態を回避するためにも、インペラボルトのグリスアップは必ずやっておかなければならない作業です。

 

購入直後はもちろん、定期的にやっておくと安全みたいです。作業自体は慣れればかんたんなのでぜひ\(^^)/

そうたろ
ゴムボくらぶさんによれば、グリスアップの頻度は、年間20回くらいの海水使用であれば年一回グリスアップしておけばいいでしょうとのことです!

 

グリスアップ作業に必要なもの(あったら便利なもの)

  • 10mm口径のメガネレンチ
  • 10mm口径のラチェットレンチ
  • 耐水耐熱グリス
  • ヘッドライト(照明)

 

耐水耐熱グリスはゴムボくらぶさんがおすすめしていたAZ(エーゼット)の「極圧有機モリブデングリース」を使っています。

粘り気があって、シール性が強くコスパも良いので、ぼくも気に入っています。

 

ヘッドライトは、後述しますが、船外機のなかにドライブシャフトを挿入するときや、シフトロッドの脱着時に重宝します。

暗いときの釣りだけでなく、こういったメンテナンスやDIYのときには必須のアイテムですね。最近もう一個買いました。

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インペラボルトのグリスアップ方法・手順

そうたろ
それではさっそく作業開始!

シフトレバーをN(ニュートラル)にしておく

のちの作業をスムーズに行うために、シフトレバーをニュートラル側にずらしておきます。

 

ゴムキャップを取ります。

 

するとシフトロッドの連結部分がみえると思います。赤丸部分の飛び出しているロッドの高さを覚えておきます。

(覚えておくと後半の再連結時に役立ちます)

 

シフトロッドの連結を外す

連結を外します(10mm口径ラチェットレンチ)。

このときの注意点としてボルトは緩めるだけでOKです!完全にボルトを外してしまうとあとあとの仕事が増えるので要注意です(`・ω・´)

そうたろ
ボルトを緩めるとシフトロッドの連結が解除されます。

 

ロワケースを外す

次にロワケースを固定しているボルト×2本を外します(10mm口径メガネレンチ)。

ちなみにこれらのボルト、そこそこ硬く締まっていました!直接海水にさらされるからでしょうか、少し塩ガミしていたのかもしれません。

 

ボルトを外したら、ロワケースを手で前後に揺らしたり、ハンマーでコンコンと軽く叩いてやると、ロワケースがストンと下に外れます。

(衝撃緩和のために、ロワケース真下に木材などのクッションを置いておくといいです)

 

今回の主役、インペラボルトが姿を現しました。

周辺も含めてちょっと観察しますと、海水にさらされているためか、塩の結晶らしき白い物質が付着していたので、吹き飛ばしておきました。

 

各パーツの役割はこんなかんじ。なるほど、分解してみると構造がわかって楽しいです・・・(・∀・)ノ

  • シフトロッド → ニュートラル⇄ドライブの切り替え軸
  • ドライブシャフト → エンジンの回転をプロペラに伝えるシャフト
  • ウォーターパイプ → 冷却水をエンジン側(上部)へ送水するためのパイプ

 

インペラボルトを外す

さて、いよいよインペラボルトを外していきます。

 

作業のポイントとしては、メガネレンチを使って、ボルトに一気に衝撃を加えて、できれば一撃で緩められればベストです。

ゴムボくらぶさんも言っているように、ボルトが固着していた場合、ゆっくりじんわりとチカラをかけてしまうと最悪ボルトがねじ切れる恐れがありますので・・・( ゚Д゚)​

ひとことメモ✏️
こういった性格の作業なので、遊びの多いラチェットレンチは不向きです。ダイレクトにパワーを伝えられるメガネレンチを使いましょう。

 

レンチをボルトにかませて一発目が勝負です!

ロワケースを太ももに挟んで固定し、レンチに掌底を食らわすイメージで一気にチカラをかけます!うおりゃっ!!( ゚Д゚)​

 

あ、あれ・・・!??

あっけなくボルトが回りました・・・他の3本も掌底するまでもなく子供のチカラでもいけるくらいスッと回りました・・・(´・ω・`)汗

そうたろ
どうやら一年前にやっておいたグリスアップの効果がまだ生きていたようです・・・

 

肩透かし食らった気分ですが、まあ兎にも角にも無事にボルトを外せたのでヨシとします・・・。

 

もしボルトが固着してしまってどうにもこうにもって時は、ワコーズの「ラスペネ」が頼りになります!

ボルト周りにシューっとして1日放置しておけば、脅威の浸透力でネジ山の隙間に入り込んで、脱着をラクにしてくれると思います。

 

 

そうたろ
余談ですけどこのラスペネ、もしもの時の切り札として10年前に買いましたがほぼ全部残っています、、、そろそろ効果感じたい笑
とらまる
備えあれば有事なしにゃ!

 

インペラボルトをグリスアップする

さて外したインペラボルトには、去年塗りたくっていたグリスが付着しているので、パーツクリーナーで清掃していきます。

 

そして新しいグリスを塗っておきます。

 

ひとことメモ✏️
グリスの塗布量は、ボルトのネジ山を埋めるくらいで十分です。あまりにもどっぷり付けすぎると、ボルトを締め込むときに、奥に行き場を失ったグリスが溜まってロックしてしまい、それ以上締め込みができなくなる可能性がありますゆえ。

 

インペラボルトを締め込む

インペラボルトを再び締め込んでいきます(締め込みは対角順で)。

ちなみに、ボルトのすぐ真下にあるポンプケース(黒)はプラスチック製なのでボルトの締め込み過ぎに注意します。

 

この締め込み、ポンプケース(黒)がプラスチック製なこともあってかどこまでも締まっていく気がします・・・ケースを割りたくないので適当なところでやめておきます(^-^;)

 

ロワケース固定用のボルトをグリスアップする

さて、ロワケースを船外機に組み戻していくのですが、まずロワケースを固定しているボルトを清掃しておきます。

そして、冒頭でも買いたように、このボルトが結構硬く締まっていて抜けづらかったので、次回以降スムーズに回るようにグリス塗っておきます。

 

ちなみになる話として、このボルト、一見なんともないフツーのボルトに見えますが、実は特殊なボルトとなっております。

ロワケースの位置決めも兼ねたボルトなので、ボルト根本が少し太くなった段付き形状になっているんですね。この部分ですね。

 

ごむぼクラブさんによれば、このボルトは一本200円くらいと高価なので紛失注意なのと、錆対策としてステンレス化するよりもボルト頭にグリスとか塗って対策するほうが安上がりとのことです。

いやはや勉強になります。。

 

ドライブシャフトをグリスアップする

さて、ドライブシャフトのスプラインにもグリスをたっぷり塗っておきましょう。

 

各パーツの位置を確認する

組み戻すまえにポイントとなるパーツのチェック。これは船外機のハウジングを真下からみた状態なんですが、、

 

画像下にあるブロックがシフトロッドの連結パーツです。

一方、メガネレンチでで持ち上げているパイプが、冷却水の経路となるウォーターパイプですね。

 

で、さらにハウジングの奥にあるのが、ドライブシャフトを挿入するための筒(エンジン)です。

 

ロワケースを戻す

このドライブシャフトが挿さる筒を目視できたら(暗くて見えないので照明必須)、そこにドライブシャフトが挿さるように、ロワケースを位置合わせしつつ戻していきます。

そうたろ
船外機をチルト(持ち上げて)させるとラクに作業できです。

 

と、同時に横の穴からみて、ウォーターパイプがポンプケース(黒)の穴に入るように、指や道具を使って誘導してあげます。

そうたろ
シフトロッドの連結はあとでもできるので、今はノータッチでOK!

 

で、自分も苦労した点として、ドライブシャフトをハウジング奥の筒に挿れるさいに、スプラインの噛み合わせの関係上、最後のひと押しが入らない!ときがあります。

そんなときの裏技?として、シフトロッドを一時的に上に持ち上げてやると、ペラとドライブシャフトが連結されるので(ギヤがつながる)、その状態でペラを回しながらドライブシャフトを押し込んでやると、ちょうど良くスプラインが噛み合ったところでストンと入ります。

そうたろ
あとでシフトロッドを下に下げておく(ニュートラルに戻す)ことを忘れないでくださいね!横の穴(窓)から押し戻せます。

 

ロワケースをボルトで固定する

ロワケースをさきほどグリスアップしておいたボルト2本でとめます。

 

シフトロッドを連結する

そしてシフトロッドを連結します。

ドライバーなどを使って、この真鍮の?連結パーツをちょんちょん動かしながらシフトロッドにストンと被せてあげます。

 

シフトロッドの連結位置を作業開始前とおんなじ状態にしたら、連結を締めます。

そうたろ
このとき、必ずシフトレバーはニュートラルにしておくこと!

 

念のため動作確認をしておきましょう。以下のようになっていればOK!

  • シフトレバーをN(ニュートラル)状態 → ペラは手で軽く回る(フリー状態)
  • シフトレバーをF(つないだ)状態 → ペラを手で回すと重みを感じる(エンジンとつながっている状態)

 

ゴムカバーを被せて作業完了ー!

 

 

【さいごに】この作業はインペラ交換時にも超絶役立ちます

 

ご存知のとおり、トーハツやスズキなど、水冷式の2馬力船外機は、冷却水を循環させるためのウォーターポンプが備わっています。

そして、その冷却水を圧送するためのインペラ(ゴム製のプロペラ)は消耗品なので、定期交換が必要になります。

 

インペラの交換作業は、今回のインペラボルトのグリスアップ作業と共通項が多いです。

むしろ、共通項が多すぎるので、インペラボルトのグリスアップと、インペラの交換(点検)は一緒にやったほうが得策だと思います!

 

実際、今回の作業のなかで、実はインペラ点検も行っていました。

まだ新品購入してから1年なので、インペラもきれいなものでしたが、羽の根元に少しシワがみえていたので、きっとこの部分から劣化していくんだろうなーと想像したりしていました。

 

インペラ交換の手順については、また別の記事でアップするつもりですが、こちらも色々ポイントがあって、楽しい作業になっております(笑)

そうたろ
ひとついえるのは、インペラピンの紛失に注意!です(笑)

 

ということで今回のメンテナンス、頼めるショップが近くにある人はそちらに預けた方が確実だと思いますが、うちのように近くにショップもないし機械いじりがすきな人はぜひセルフでチャレンジしてみてくださいね\(^^)/

そうたろ
セルフメンテしてたら船外機への愛情が一層増してきたわ!
とらまる
船外機もいいけど家族サービスもわすれんなよ!

 

他の箇所のメンテ方法についてもまとめておりますのでよければご参考ください\(^^)/

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