この記事を書いていた、まさに2022年3月16日の夜、宮城と福島で震度6強の地震が発生しました。
我家も震度3を観測し、家具がガタガタと音を立てている間は、生きた心地がしませんでした。。
個人的に体験した巨大地震は、1995年に起きた北海道南西沖地震です。我家も震度6を記録し、すべての家具が倒れてあらゆる物が散乱し、家の中は地獄の様相でした・・・。
その経験もありまして、我家ではかねてから、地震による家具の転倒・落下・損壊を防ぐための対策を入念に行ってきたところです・・・(`・ω・´)
資産を増やすこともだいじですが、資産を守ることもだいじ。そしてなにより命を守ることが最もだいじです!
ブログ趣旨とはズレますが、自分もふくめて悲しい思いをする人が少しでも減るように願ってこの記事を書きました。
- 地震による負傷要因のいちばんの理由
- 命と資産を守るための最適な家具の配置方法
- 命と資産を守るためのおすすめ転倒防止グッズ
- 命と資産を守るための自作転倒防止ノウハウ
「地震による怪我」の30〜50%が家具の転倒・落下・移動によるもの!
過去に起きた地震によるケガ要因のうち、その30%〜50%が「家具の転倒・落下・移動によるものだった」という統計結果が出ています。
出典:東京消防庁(PDF)
また1995年に起きた阪神淡路大震災では、住宅内部での被害が多く、負傷した人の約46%は「家具の転倒や落下が原因だった」というデータもあります。
出典:NHKそなえる防災
これはつまり、激しい揺れが起きると、家具や家電をはじめとした身の回りのものが凶器と化すということです。
実際に大震災を経験した人のハナシだと、「落下する」「移動する」とかそんな生やさしいものではなく、家具や家電が「飛んでくる」といった表現が正しいそうです。
考えたくはないですが、大地震はいつ襲ってくるかわかりません。もしかすると明日かもしれません。
あのときあーしておけばよかった・・・と後悔するまえに、いますぐ命と資産を守る対策をしておきましょう!
【一番だいじなこと】命と資産を守るためにまずは配置・収納を最適化する
家具の転倒防止グッズについては後述しますが、そのまえに、被害を最小限に抑えるための配置・収納方法についていま一度確認です!
寝室に転倒するような家具・落下するようなモノは置かない
たとえば背の高い本棚などを寝室に置くのは絶対NGです。
就寝中に倒れてくると、最悪圧死する恐れがありますし、それを免れても身動きがとれずに避難が遅れて、二次災害に巻き込まれるリスクもあります。
また棚自体の転倒はなくても、収納していた本が顔に落下してくると非常に危険です!
寝室にはできるだけモノを置かないようにして、置くとしても転倒・落下・移動による被害を最小限にできるような配置や収納にしましょう。
重いものはなるべく下の方に配置して家具の重心を下げる
たとえば食器を例にあげると、陶器製のものは比較的重いことに加えて、落下すると破損しやすいので、なるべく下の方に配置したほうがいいです。
こうすることで食器棚全体の重心も下げることができるので、棚自体も転倒しずらくなるメリットがあります。
ちなみに我家では、引き出しタイプの食器棚を使っています(ニトリ)。
扉タイプと違って引き出しタイプですと、大きな揺れがきても、食器が外に飛び出すリスクを抑えられるからです。
また我家のように、収納のためにスチールラックを使用している家庭も多いと思いますが、この場合も重くて壊れやすいものは下へ、軽くて壊れにくいものは上へ収納する、というのが鉄則です!
こうすることで、収納しているものが落下するような大きな地震でも、被害を最小限に抑えられます。
キャスター付き家具は全輪ロック、または対角ロックで対応
キャスター付きのスチールラックやテレビラックは、「常に全輪ロック」が基本です(4本すべての足をロックしておく)。
もしキャスターをフリーにしていると、大地震のときにこちらに突進してきたり、避難ルートを塞いでしまうリスクがあります。
また全輪ロックしておくと、特に高さのあるスチールラックなどは転倒する可能性が大きくなるので、後述している転倒防止グッズと併用することをおすすめします。
一方で全輪ではなく、「対角の2本だけロック」しておくとある程度の免震効果が得られます。
こうするとロックとフリーのタイヤが半分ずつになり、揺れがきても、床の上でラックがうまくスライドして転倒しづらくなります。
しかしこの方法は、免震効果があっても制震効果はなく、ラック自体は少なからず移動しますし、転倒リスクもゼロではありませんので、仮に倒れたとしても人的被害になりにくい場合や、避難や救助の邪魔にならないケースでのみ有効かと思います。
壊れやすいもの・高価なものはクローゼットなどの閉鎖空間へ
モノを収納する場所として一番安全な場所はどこかを考えたときに、個人的には狭い閉鎖空間だと思っています。
そのような閉鎖空間に収納しておけば、落下・転倒・移動してきた物が当たって損壊するリスクを避けられます。壁に囲まれている=より全方位において安全だと思います。
ということで我家では、クローゼットの下段に空気清浄機や除湿器、デジタルカメラなど、高価で衝撃に弱い家電などを収納するようにしています。
【賃貸アパート・マンションにおすすめ】内装を傷つけない家具転倒防止アイテム
まえおきとして、家具の転倒防止器具は、大きく分けて5つのタイプがあります。
出典:NHKそなえる防災
そして、このなかで効果がもっとも大きいのは、イラストのいちばん右にある「L型金具」になります。
しかし、賃貸住宅などは壁に穴を開けられませんし、壁の材質がやわらかいと(石膏ボードなど)金具がガッチリ固定できないできないために使えないこともあります。
そのような場合は、以下のようにほかの2種類以上の器具を組み合わせて使うのが有効です!
ということで、アパートやマンションに最適なアイテムを紹介していきます!
ニトムズ|家具転倒防止安定板|ふんばる君
棚やタンスなどの下(手前)に敷くことで、家具が倒れるのを防いでくれるグッズです。
合成樹脂製なので、お好みの長さにカッター・ハサミでかんたんにカットでき、我家もキャビネットやキッチンカウンターの下に敷いています。
しかし、ひとつ注意しなければならないことがあります。
このグッズはあくまでも家具の下に敷くだけで、家具を固定するわけではありません。そのため、このグッズだけで家具転倒を完全に防ぐことはできません。あくまでも「倒れにくくするためのアイテム」です。
特にマンションなど、高層階になればなるほど、家具が転倒・落下・移動する可能性が高くなることがわかっています。
出典:東日本大震災での都内における階層別の家具類の転倒・落下・移動の発生率(東京消防庁)
よってこのグッズは、後述する「伸縮棒」や「ストッパー」などと併用して使うことをおすすめします!
iHouse all|耐震ジェル・粘着マット|震度7まで対応
もはや定番の転倒防止グッズですね。弾力のある耐震ジェルが、揺れから家財を強力に守ってくれます。
うちはこれをあらゆる家電の足にかませています。
テレビ、DVDプレイヤー、プリンター、オーブンレンジ、炊飯器、コーヒーメーカー、etc…
特に、DVDプレイヤーやプリンターなど、重量の軽い家電ならこのグッズだけで耐震対策は完了します。これを敷いておくだけで縦と横、両方の揺れに耐えることができます。
このグッズの良いところは、安いうえに洗えば何度でも使えること。コスパが最高です(o´∀`o)ノ
アイリスオーヤマ|家具転倒防止伸縮棒|KTBシリーズ
”つっぱり棒”の見た目が気にならないのであれば、このグッズは、壁紙や内装を傷つけることがないという点ではいちばん安心かと思います。
肝心の転倒抑止効果も大きく、実際に、東日本大地震で被災した「宮城県のアイリスオーヤマオフィス」ではこの伸縮棒を使っていたおかげで、棚の転倒を抑止できたという実績もあるそうです。
我家では、この伸縮棒を冷蔵庫と天井のあいだにはさんで使っています。
そして、このグッズにもうひとつ良いトコロが「取り外しがかんたんにできる」ということです!
たとえば年末の大掃除などで、一時的に家具を移動したいときも、ネジを緩めるだけでかんたんに外れるので重宝します。
アイディールブレーン|家具転倒防止ベルト|ガムロックシリーズ
さきほどの伸縮棒はインテリアを損ねるからちょっとねえ・・・という方におすすめの商品です。
サイズがコンパクトで、後ろの壁面に接着するので、見た目がすっきりしていてインテリアを邪魔しません。
粘着剤は、はがしてもノリが残らず、洗って何度でも使えます。
ガムロックシリーズは、タイプが複数ありますが、このnewMBシリーズなら「便利なバックルベルト式」なので、家具の掃除や配線がラクちんなのがメリットです。
また、接着プレート間の距離は(中心~中心)9cm~18cmまで調節可能です。また重量150kgまでの家具に対して使用可能です(2個使用時)。
別売りでリムーバーも販売されており、取り外しの際に重宝しそうです。値段も安いです。
注意点として、壁面の材質や壁紙との相性があるようなので(接着力)、購入前に商品紹介ページをチェックした方がよさそうです。
ガムロックシリーズではないのですが、我家も同じようなベルト式の商品を使っています(エレコム製)。
ただこの商品は耐重量が大きくないので、大きくて重い家具には向かないため、近々にガムロックシリーズに乗り換えようと思っています。
前述のガムロックシリーズよりも、「耐震度7」を安価で実現できるグッズです。
動画にあるように、特殊素材のポリウレタンフォームが揺れをがっちり吸収してくれるのがこの商品の売りです。
ガムロックシリーズとくらべても、さらにサイズが小さくまとまっているので、装着してもインテリアに違和感を与えないのも良さそうですね。
ただこちらの商品も壁面の材質によって、接着力が左右されそうなので、その点は「実際に試してみないとわからない」というトコロがネックではあります。
サンワダイレクト|テレビ転倒防止ベルト|VESA取付クランプ式|100-PL023
テレビ専用の転倒防止ベルトです。
こちらの商品は、粘着固定ではなく、ネジやクランプを使った固定方式を採用しているので、より安心感があります。なにしろ、粘着式のように剥がれるリスクがありません。
これに加えて、耐震ジェルマットをテレビの足に装着しておけば、転倒リスクはかなり低く抑えられるはずです。
エルゴトロン|PCモニター転倒防止|LXデスクマウント|モニターアーム
PCモニター向けのモニターアームです。
通常のPCモニターは、スタンドの下に粘着ジェルを挟んで倒れにくくする対策が一般的かと思います。
が、この方式だとモニターをかんたんに移動できなくなってしまううえに、隙間にほこりが溜まりますし、なにより大きな揺れに対してどこまで耐えられるのか不安が残ります。接着面の状態によっては、かんたんに剥がれるので、あくまでも補助的に使う転倒防止グッズという位置付けです。
その点、モニターアームであれば、ネジとクランプでガッチリ固定できるので安心感は段違いです。
また地震とは関係ないですが、モニターを浮かせるので見た目もスタイリッシュになりますし、アームを伸縮・回転させればモニターを自由に配置できる点も最高です(・∀・)ノ
【自作する方法】転倒防止グッズをDIYで安く手作りする|100円ショップ
以下の自作グッズはそうたろが独自に発案したものであり、また実際に効果を検証したこともないので、実行するときは自己責任でお願いいたします。
うちにはキャスター付きのスチールラックが9台あるのですが、すべてを市販のグッズで対策しようとするととんでもない費用になります・・・(^-^;)
最悪倒れてしまっても、高価なものは載せていないので金銭リスクは低いことと、避難ルートの妨げにもならず、また人的被害もない場所に配置していることから、スチールラックの転倒防止は自作グッズで行っています。
ホームセンターで売っている2×4材を適当な長さに切り出して、100円ショップに売っているL字金具を取り付けます。そして針金で連結して完了です。
そして、この自作アイテムを壁面に接着するのに使っているのが「魔法のテープ」。←商品名です
幅は5cmタイプをチョイス。洗えば再利用できるので重宝します。肝心の接着力は超強力です。
人力で引っ張っても簡単にはとれません。動画では分かりづらいですが、逆に壁面のほうがパコパコ浮いてます。ちなみに我家の壁面はザラザラした壁紙ですが、平滑面だとさらに接着力が増すと思われます。
この自作アイテムの効果は、実際に大きな地震がきてみないとわかりませんが、なにも対策しないよりかは確実にマシだと思います。効果検証できていないので、すべての家具に使うことはできませんが、我家では適材適所で使うようにしています。
【さいごに】命と資産を守れ!後悔するまえに対策!費用対効果は大きい!
amazonとか楽天市場をみるとわかりますが、地震対策グッズってモノによっては結構お高いんですよね・・・(^-^;)
突っ張り棒や耐震ジェル、転倒防止ベルトやストッパーなどひと通り揃えようとすると、まあまあな金額になります(笑)
我家もそのせいで当初はなかなか腰が上がらなかったのですが、各地で頻発する大きな地震と被害を目の当たりにして、意識が変わりました。
ざっと目についた高価な家電ですが、ひとたび壊れるとこれだけの金額が吹き飛びます。
- テレビ 10万円
- 冷蔵庫 20万円
- オーブンレンジ 10万円
- パソコン 30万円
そしてなにより命はお金で買えません。
対策を怠ったせいで、自分だけでなく、大切な家族にもしものことがあったら・・・そのときは悔やんでも悔やみきれません。
あまり考えたくはないですが、こういったことが今まで現実に起きています。そこから学んで実行しなければならないと思います。
対策のための支出は家計にとってイタイかもしれません。でも長期的にみればどう考えても安い買い物です。
繰り返しますが、この記事を書いていた2022年3月16日、宮城と福島で震度6強の地震が起きました。次は自分たちの住んでいる街が襲われるかもしれません。
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