さてさて、今年も確定申告の時期がやってきましたね。
我家も昨年支払った医療費(30万円分)の控除申告をすべく、準備を開始!ちなみに医療費控除申告は初体験でございます。
そんなわけで、えーと、医療費ってどうやって控除申告するのかねとググってみると、、、

そう、医療費の申告作業を手助けしてくれるはずの「医療費のお知らせ」が、実に期待外れな代物で、役に立たないという事実が判明しました・・・(理由は後述)。特に我家みたいに件数が多いとなおさらなんですよね。
そこでどうしようか悩んだ挙句、いつも記録しているエクセル家計簿のデータをもとに、医療費控除の明細書を自作して提出してみたんですよね。
すると担当の人は意外にもすんなり受け取ってくれて、あっけなく申告終了!
「医療費のお知らせ」や「医療費控除の明細書(公式版)」も提出しなくてOKでした。まじか!!(嬉)
ということで今日は、エクセルで医療費控除の明細書をサクッと作る方法について解説してみます。
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「医療費のお知らせ」や「医療費控除の明細書(公式版)」が使えない理由
冒頭のお話をもう少し詳しくご紹介しましょう。
我家はエクセルで提出書類を自作したわけですが、本来の正攻法はこちらになります。
ちょっとググってもらえれば分かるんですが、これらの書類は、医療費控除の確定申告作業を簡単にするために2017年から導入された制度です。きっとほとんどの方はこの方法で申告するでしょう。
我家もはじめはこれを活用予定だったのですが、結局使わなかったんですよね。なぜなら想像以上に「医療費のお知らせ」が使えない代物だったから・・・その理由↓(改善希望)
- 記載金額がなぜか微妙にズレており不正確
- 保険適用外の医療費は記載されないので、すべて自分で作成する必要がある
- 記載金額が月単位で集計されてるので領収書との整合作業がめんどくさい
- しかも10月締めなので残り2か月分については、結局すべて自分で作成する必要がある
- etc・・・
ちなみに、ほかの健保組合のサンプルですみませんが、これが「医療費のお知らせ」ってやつです↓

出典 : グラクソ・スミスクライン健康保険組
そしてこれが「医療費控除の明細書(公式版)」。このファイルは国税庁のサイトから無料ダウンロードできますし、市役所の納税課などでも配布しています。

念のため書いておきますが、医療費のお知らせが全く使えないわけじゃないんですよ。
もし仮に、年間の医療費に関する控除申告が10件程度なら、医療費のお知らせに不足している部分を補足するのも簡単でしょう。不足分の領収書を集めて、医療費控除の明細書に書き写す作業に、さほど時間はかからないはずです。
でも、我家のように申告件数が多いとか、保険適用外の医療費がたくさんある場合は、この新制度はかえって使いづらいということです。
わざわざ「医療費のお知らせ」に記載されていないデータを抽出して、別途「医療費控除の明細書」を手作りするために、多大なマンパワーを割く必要があるからです。
エクセルで医療費控除の明細(確定申告書類書)を作る方法
ということで本題です!2つの方法をご紹介します。
(我家は2つ目の方法で作っています)
あくまでも確定申告書類作成に必要な補助書類というイメージです。医療機関に支払った金額の合計(数字)を伝えるために必要なのです。だから要点さえついていれば、手書きのメモでもOKとのこと。
(我家の場合は市役所の確定申告コーナーに行き、これを作成担当の兄ちゃんに見せて、あとは兄ちゃんがPCでカタカタ書類を作ってくれるのを横でおとなしく見てました)
ただし医療費控除の明細書は、5年間の保管義務があることに注意します。後日、税務署より問い合わせがくることもあります。その時にすぐ確認できるよう、領収書と一緒にしっかり自宅保管しておきましょう。
【方法1】領収書から作る方法(テンプレート無料ダウンロード可)
これは集めた領収書から、必要データだけを(支払い額や医療機関名など)エクセルシートに転記していく方法です。
我家が作ったテンプレートです。無料ダウンロードできますのでよければお使いください。
使い方
①年月日を入力
これは必須ではありませんが、件数が多い場合などは整合作業に役立つので、入力しておくことをおすすめします。

②その他の情報を入力
これは必須なので必ず入力しておきましょう。
- 医療を受けた方の氏名
- 病院・薬局などの支払先の名称
- 医療費の区分(→ドロップダウンで選択できるようにしています)
- 支払った医療費の額

この要領で必要なデータをどんどん下方向に入力していくと、「支払い額合計」が青色セルに表示される仕様になってます。
(300件まで自動算出可。それ以上入力する場合はご自身で追加してお使いください。)
ちなみに「入力例」というシートに、我家の実際の申告内容をまとめてありますので参考にしてみてください。

③印刷して提出
必要な範囲を印刷して、確定申告コーナーの担当者に他の書類とあわせて提出します。あとは申告書類を代わりに作ってくれるので、出来上がりまでおとなしく待ちましょう。
【方法2】エクセル家計簿から作る方法
我家はこの方法で作っています。
我家のように普段からエクセル家計簿をつけている人は、非常に簡単に作成できてしまうのでおすすめです。
作り方はとっても簡単です。
まずオートフィルタで「医療費」にチェックしてOKをクリック↓

すると対象データが一瞬で抽出されます。これで完成です。その間わずか3秒(笑)

我家はこれを印刷して確定申告コーナーに持っていき、無事認められました。
公式の医療費控除の明細とは、かなり様式が異なっていますが、要は支払った医療費の正確な合計額が分かればOK、ということなんでしょう。(そう理解しました)
医療費控除の確定申告に必要な持ち物リスト
備忘録として書いておきます。ちなみに僕は源泉徴収票を忘れていったん自宅に戻りました・・・(/ω\)
- エクセルでつくった医療費控除の明細書
- 前年分の源泉徴収票
- 印鑑
- 振込口座情報がわかるもの
- 本人確認書類
- 以前確定申告したことある人はその控え書類(利用者識別番号が分かると手続きが楽になる)
- (必要に応じて領収書)
さきほども書きましたが、我家のようにエクセルで手作りした書類を提出する場合、「医療費のお知らせ」や「医療費控除の明細書(公式版)」は提出不要です。
また本人確認書類に関しては、免許証などでもいいんですが、通知カードやマイナンバーカードもあると手続きがよりスムーズになるように感じました。(通知カードの番号を担当者が入力してました)
嬉しいかったのは、2017年より領収書の提出(コピー)が不要になったってこと!担当者によれば、2016年までは領収書のコピーを税務署に送っていたらしいのですが、作業軽減化のため、それが廃止されたとのことです。
僕が念のため持参した領収書の束をみせると(厚み5cm)、手にとることもなく、「あっそれ提出不要ですよ!」とひとこと。
ということは、エクセルで自作する場合は、医療機関を受診したらすぐに入力するクセをつけておくことで、確定申告の時期に慌てて領収書集めに翻弄されなくてすみます。これはありがたいですね!

ここに注意!医療費の領収証や明細書は提出不要だけど5年間は自宅で保管義務あり
繰り返しになりますが、こういうルールになってるので気をつけてください。
もし申告内容に不備や不明な点があると、のちのち税務署から電話がかかってくるかもしれません。
このとき、きちんと説明できるように領収書は手元に保管しておかなければならないし、求められたら提出しなければなりません。
そのため領収書は申告者が責任をもって、5年間は手元に保管しておくルールになっているのです。
わかったこと。エクセル家計簿つけてると医療費控除申告がめちゃくちゃラク
今回は2つの方法をご紹介しましたが、特に後者=エクセル家計簿のデータを活用することで、医療費控除の明細書作りが劇的にラクになることがわかりました。
ふだんから収支をエクセルでコツコツ記録してると、こういう時にもその恩恵を得られるってことを実感しています。
エクセル家計簿は家計分析だけでなく、確定申告でも役立ちます(‘ω’)ノ
このブログを通してエクセル家計簿をはじめてくれた方もいると思いますが、もし書類作りで消耗しそうになったら是非この方法を試してみてくださいね!