今年2021年も無事に、個人事業主の妻が青色申告を終えたところです。
個人事業主になってからの3年間、我家はずっとエクセル家計簿(自作)とエクセル簿記(フリーソフト)を駆使して申告してきたわけですが、申告回数を重ねるごとに、帳簿作りのノウハウを着々と進化させてきました。



ということで今回は3年目にしてようやく辿り着いた、我家史上最高の仕訳帳作りノウハウをここでシェアしたいと思います。

この記事で紹介しているのは、あくまでも「我家流の作成方法」です。
我家は税理士資格も持っておりませんし、作成方法を指導できる立場ではありませんので、参考情報・体験談として捉えていただければ幸いです。
このたび、エクセル簿記を使って青色申告帳簿を作るための【初心者向け】解説マニュアル記事を公開しました✏️
ブロガーである我家も、実際にこの手法で過去3年間、問題なく帳簿を作成・提出してこれました❗️
いまだに複式簿記がよくわかっていない我家ですが、エクセル簿記と青色申告会のおかげで、無事いままで申告できています😄
青色申告初心者の方や、エクセルで帳簿作りを完結させたい方のお役に立てるとうれしいです🎶
見出し
【はじめに】エクセル家計簿とエクセル簿記を使って青色申告向けの仕訳帳を作ります
この記事では、我家が普段から記録しているエクセル家計簿のデータを使って、仕訳帳を作る手順を解説していきます。
ちなみに、我家が普段使っているエクセル家計簿のテンプレートは以下の記事で公開していますので、よければ参考にしてみてください。

またこの記事では、エクセル簿記という超優秀な会計ソフトも使っていきます(無料ダウンロード可)。
配布してくださっているKAC郡山そろばんセンター様には、感謝しても感謝しきれません。この無料ソフトのおかげで、エクセルでの帳簿作りが劇的にはかどるようになりました。
エクセル家計簿とエクセル簿記による青色申告帳簿の自作イメージ
まずはじめに、エクセル家計簿とエクセル簿記を使って、作成できる帳簿を確認しておきましょう。
- 仕訳帳 ←今回の記事で作り方を紹介していく帳簿
- 青色申告決算書(①②③④)
- 総勘定元帳
- 固定資産台帳
上記の帳簿のうち、人によっては作成しなくてもよい帳簿もあります。また作成は必須ですが税務署へは提出しなくてもいい帳簿もあります。

そして今回、主に作り方を紹介していく「仕訳帳」は税務署への提出自体は不要ですが、すべての帳簿作りの根幹となる重要なデータですので、必ず作成する必要があります。
その作成には一番労力がかかりますが、逆にいえばこの仕訳帳さえ出来上がってしまえば帳簿作りはほぼ完了と言っても過言ではないと思っています(^-^)

さて、それではエクセルで青色申告書類を作るためのざっくりした手順をご紹介していきまょう。
大きく3ステップで完了します!
- 【データを集める】エクセル家計簿から必要なデータを抽出&集計する
- 【仕訳帳をつくる】エクセル家計簿のデータを使って仕分帳をつくる
- 【帳簿をつくる】エクセル簿記にデータを転記して自動的に帳簿が完成
詳しくは後述しますが、このノウハウの最大のポイントとしては、普段からつけているエクセル家計簿のデータをそのまま仕分データとして流用してしまう点です。
かんたんにいえば、エクセル家計簿が仕分帳としての機能を兼務します。


エクセル家計簿×エクセル簿記による仕訳帳と帳簿の作り方
それではいよいよ本題です。休み休みやっていきましょう・・・(*ˊ˘ˋ*)♬
これ以降は2021年4月時点でのエクセルアプリを使った解説になります(Microsoft 365)。
Microsoft 365のメリットについてはこちらの記事に詳しくまとめてありますのでよければどうぞ↓
【データを集める】エクセル家計簿から必要なデータを抽出&集計する
「按分比率」「勘定科目」「売上/経費」を追加
我家は、家計や事業に関するすべての収支をエクセル家計簿の記録シートというものに入力しているのですが、、、
この記録シートから、青色申告に必要なデータを抜き出すための「抽出列」を追加していくのが第一ステップになります。
これが我家のエクセル家計簿の記録シートです。もともとは以下のような状態なのですが、、、


新たに「按分比率」「勘定科目」「売上/経費」を追加して、青色申告向けのデータだけを抽出できるようにしています↓




「売上/経費」を求める数式には、小数点以下を切り捨てることができる「INT関数」も取り入れています。

これにより1年分のすべての収支から、事業に関する収支だけを抽出できるようになります↓

売上と経費をピボットテーブルで集計する
さきほど抽出できるようにしたデータは日付順に一年分あるので、データ量が膨大です・・・(^-^;)
このデータを使ってこのまま仕訳帳を作ることもできますが、作業量を最小化するために、売上&経費データをピボットテーブルで集計しちゃいます。こうすることで膨大なデータを、勘定科目&月毎に、コンパクトにまとめることができます。





【仕訳帳をつくる】エクセル家計簿のデータを使って仕分帳をつくる
それではさきほど集計したデータを使って、いよいよ仕訳帳を作っていきます!
まずは完成したものをお見せします。こちらです↓

一応、テンプレートも用意したのでよければお使いください↓

オリジナル仕訳帳【家計簿ベース】
順番にみていきましょう。
まずは年月日についてですが、本来は取引発生日として、正確な日付を入力しなければならないのですが、今回はあえて各月の適当な日付を1日分だけ入力しておきます。ちなみに我家は「25日」に設定しています。
「25日」にその月の取引内容を集約/代表させるといったイメージです(勘定科目別に)。

日付順の入力とせず、各月25日に代表させる理由は、さきほども書きましたが作成作業を最小化させるためです。
※データを集約することで出来上がる帳簿に不具合が起きることがないことも確認済み
仕訳帳は日付順にすべての収支データが基本だろ!!(# ゚Д゚)・・・とおっしゃる方もいると思いますが、我家の場合、日付順データについてはすべてエクセル家計簿の記録シートに記録しているので問題ないと考えています。
もし、税務署に正確な日付が記載された仕訳帳を求められたら、エクセル家計簿をそのまま見せるつもりです。
次に勘定科目と科目コードを入力していきます。


次に金額を入力していきます。
さきほどピボットテーブルで集計したデータをコピペしていきます。

必要に応じて摘要を入力します(必須ではないです)。

その他の勘定科目についても、同様に追加していきます↓

ちなみに我家の場合、経費の勘定科目(貸方)については、すべて「事業主借」で処理しています。
そうすることで仕訳帳作りを圧倒的に効率化できるからです。
ということで、経費をすべて「事業主借」で処理する関係上、12/31付けで事業主貸の処理を追加しておきます↓


経費を「事業主借」で処理するメリットについてはこちらの記事をご参考くださいませ。
最後に、必要に応じて足りない仕訳データを追加して完成です(追加する内容は人によります)!



【帳簿をつくる】エクセル簿記にデータを転記して自動的に帳簿が完成
緑色に染められた部分のデータを、エクセル簿記の仕訳帳にコピペしていきます。
エクセル簿記の仕訳帳にデータを貼付けするときは、必ず「貼付け先のセル上で右クリック>形式を選択して貼り付け>値>OK」の順で行ってください。
こうすることで、もともとエクセル簿記の方で設定されている書式を崩さずに「値データのみ」を貼付けることができます。
まずは「日付」からコピペしてみます↓

こんなふうにして「科目コード」「金額」「摘要」についても同様にコピペしていくと、、、こんな仕訳帳が出来上がります↓

仕訳帳さえできれば青色申告帳簿はほぼ完成!
エクセル簿記では、仕訳帳さえできてしまえば、そのデータを他のシートに自動反映して、他の帳簿をほぼ自動作成してくれます。
冒頭でも書きましたが、エクセル簿記で作成できる帳簿がこちらです↓
- 仕訳帳
- 青色申告決算書(①②③④)
- 総勘定元帳
- 固定資産台帳








世の中には、MFクラウドとかfreeeなど優秀な会計管理ソフトがあって、それらの評価が非常に高いことは知っています。
ただ、我家はふだんからエクセル家計簿をつけており、そのデータをそのまま流用できることに加え、とても優秀なフリーソフト「エクセル簿記」があるので、上記の有料ソフトはいまのところ使う予定はありません。

ちなみに青色申告のことで分からないことがあれば、お近くの青色申告会を頼ってみるといいです!
簡単な記帳指導であれば無料で受けることができます。我家もめちゃくちゃ助けられました(・∀・)ノ
皆さんも是非、エクセルを使って青色申告作業を効率化してみてください!!
【さいごに】フリーランスがe-Taxで青色申告(確定申告)する方法

エクセル簿記をつかった場合、決算書や申告書の税務署への提出方法は以下の2パターンから選べます。
- 【方法①】決算書や申告書を印刷して、税務署へ提出(郵送)
- 【方法②】eTAXで作成して税務署へ電子送信(我家はこちら)
【方法②】を使うと、作成から送信まですべて自宅で完結できるのがメリットです。
またeTaxを使用して電子申告すると、控除金額を最大化できる(65万円)というメリットもあります。※電子申告しない場合は55万円
我家は開業してからの4年間、ずっとe-Taxをつかって電子申告してきた経緯もあって、これ以外は考えられません。やはり自宅にいながら申告作業すべてを完結できるのは大きなアドバンテージです(^-^)
e-Taxをつかった電子申告方法については、以下にまとめましたのでよければご参考ください。