今年から青色申告(65万控除)することになった我家ですが、MFクラウドなどの会計管理ソフトではなくて、普段から使い慣れているエクセルを使って、仕訳帳をはじめとした帳簿の作り方を考えてきました。
まず、自分でリサーチして見つけたのが、エクセル簿記(excelB)という神テンプレート。
このエクセル簿記は、マイクロソフトの支援を得てソフト開発を行っている、KAC郡山そろばんセンターが無料配布している、エクセルによる青色申告ソフトです。
まあソフトといっても、エクセルファイルなので、ダウンロードしてすぐ使えます。詳しくはこちらをどうぞ↓
で、これを手当たり次第いじくってみたところ、どうやら我家が自作して使い続けてきたエクセル家計簿のデータがそのまま使えるらしい、、、という嬉しい発見がありました。
気を良くした僕ら夫婦は、エクセル簿記×エクセル家計簿という相性抜群のタッグで、帳簿作りをとことん効率化してやろうと思いまして、試行錯誤した結果、効率的なノウハウを確立できたので、今回はそれをシェアしたいと思います。
見出し
エクセル簿記による青色申告帳簿や仕訳帳の自作イメージ
この記事で紹介しているのは、あくまでも「我家流の作成方法」です。
我家は税理士資格も持っておりませんし、作成方法を指導できる立場ではありませんので、参考情報として捉えていただければ幸いです。
この記事では、我家が普段から記録しているエクセル家計簿のデータを使って、青色申告帳簿を作る手順を解説していきます。
我家のエクセル家計簿についてはこちらをどうぞ↓
ただ「エクセル家計簿は普段からつけていないし、家計簿はいらないから直接帳簿を作りたい!」という方は、こちらの記事をどうぞ↓
それではまず、エクセルで青色申告書類を作る手順のざっくりした全体像をご紹介しておきましょう。
大きく3ステップで完了します。
- 【データを集める】エクセル家計簿から必要な収支データだけ抜き出す
- 【仕訳帳をつくる】それをもとにエクセルでオリジナルの仕訳帳を作る
- 【帳簿をつくる】そのデータをエクセル簿記の仕訳帳にコピペすると自動的に帳簿が完成!!
こんなふうに我家の手順では、②でオリジナルの仕訳帳を作ったのち、さらに③でもエクセル簿記の仕訳帳を作ることになります。

そう思う方もいるかもしれませんが、、、
しかし実は、このオリジナル仕訳帳を作ることが帳簿作りのスピードを格段にアップさせるポイントなのです。ここが重要!
その理由についてはエクセル簿記によるさらに効率的な仕訳帳の作り方を考えたにまとめているので参考にしていただければ嬉しいです。
エクセル家計簿×簿記による仕訳帳と帳簿の作り方
それではいよいよ本題です。休み休みいきましょう(*ˊ˘ˋ*)♬
【データを集める】エクセル家計簿から必要なデータだけ抜き出す
エクセル家計簿の記録シートに「抽出」行を追加
我家は家計に関するすべての収支をエクセル家計簿の「記録シート」というものに記録しており、ここから個人事業に関する「売上」や「経費」などのデータを抜き出していくのが第一ステップです。
これが我家のエクセル家計簿の記録シートです。もともとはこういう状態なんですが、、、↓

我家では、名目と費目のあいだに「抽出」行を追加しています。
ここに「売上」や「経費」などの抽出ワードをあらかじめ打ち込んでおいて、オートフィルター機能を使って、そのワード(データ)だけを抜き出すっていう作戦です↓

オートフィルタで必要なデータだけ抽出
では、オートフィルタ機能のところで、「売上」「経費」にチェックを入れてOKしましょう。

これで必要なデータだけを抽出できました。

行データはこれでOKですが、列データにはまだ不要な情報が残っているので、それらを削っていきます。
ピンク色のデータのみが必要なので、不要なデータ列は非表示にしてしまいましょう。

非表示にしたい列を複数選択しておいて、列名(アルファベット)の上で、右クリック>非表示をクリック。

これでOK。かなりスッキリしました。

【仕訳帳をつくる】エクセルでオリジナル仕訳帳を作る
我家が作った仕訳帳のテンプレートも公開しているので、よければお使いください。

オリジナル仕訳帳【家計簿ベース】
一度ご自分のテンプレートを作ってしまえば、次年度以降もそれを使いまわし出来るので、格段に帳簿作りがラクになります!
初年度だけは少し大変ですが乗り越える価値は絶対あるので是非頑張ってみてください(実体験)
抽出したデータをオリジナル仕訳帳にコピペ
先ほどエクセル家計簿から抽出したデータ(以下の範囲すべて)をコピーして、、、

オリジナル仕訳帳のこの部分に貼付けします。ドンっ!!

さてこのオリジナル仕訳帳、最終的に必要なデータは(エクセル簿記にコピペするデータ)、この薄緑色の部分になります↓

それぞれの数字を「年/月/日」に変換
つづいての作業です。
まずは、この「年」「月」に入力しているデータを、数字のみに変換します。
置換機能を使って処理しちゃいましょう。このように変換していきます↓
- 例)18年→2018
- 例)1月→1

するとこの「日付」のところに、年月日が自動で表示されます↓

次に按分率を決めて入力します。
ちなみに、分類のオートフィルターで昇順(降順)をクリックして、各売上経費でそれぞれまとめてやると、按分率もまとめて入力できるので楽ちんです。

また、「金額」セルにはあらかじめ数式を入れており、按分率を入力すると、「金額」セルには、発生金額×按分率の値が表示される仕様になってます↓

次に科目コードと勘定科目を設定していきます。
あらかじめダウンロードしておいたエクセル簿記のテンプレートの仕訳帳を開いて、、、

「科目コード」をクリックすると、、、

コード一覧が出てきます。

この中から適当な科目コード(数字)を見つけて、オリジナル仕訳帳に入力します。
この作業を「借方」と「貸方」両方行います↓

勘定科目名も便宜上入力しておきます(必須ではありません)↓

さいごに必要に応じて「摘要」を入力したらオリジナル仕訳帳は完成です。

【帳簿をつくる】オリジナル仕訳帳のデータをエクセル簿記の仕訳帳にコピペして帳簿が完成!
オリジナル仕訳帳ができたら、薄緑色に染められた部分のデータを、エクセル簿記の仕訳帳にコピペしていきます。
エクセル簿記の仕訳帳に貼付けするときは必ず「貼付け先のセル上で右クリック>形式を選択して貼り付け>値>OK」の順で行ってください。
こうすることで、もともとエクセル簿記の方で設定されている書式を崩さずに「値データのみ」を貼付けることができます。
「日付」「科目コード」「金額」「摘要」の各データを、、、↓

エクセル簿記の仕訳帳にコピペします。するとこんな仕訳帳ができあがります!

仕訳帳さえできれば青色申告帳簿はほぼ完成!
エクセル簿記では、仕訳帳さえできてしまえば、そのデータを他のシートに反映して、他の帳簿を自動作成してくれます。
エクセル簿記で最終的にできあがる帳簿がこちらです↓
- 仕訳帳 ※提出不要
- 青色申告決算書(①②③④) ※必ず税務署に提出
- 総勘定元帳 ※提出不要
- 固定資産台帳 ※人によっては提出
住所や期首資産額など、一部情報は手入力する必要がありますが、仕訳帳ができてしまえば青色申告帳簿は8割完成したといってもいいと思います。
世の中には、MFクラウドとかfreeeなど優秀な会計管理ソフトがあって、それらの評価が非常に高いことは知っています。
がしかし、個人的にはエクセル簿記による青色申告帳簿作りは、慣れるまでに少し苦労しますが、要領さえ得てしまえば、それらのソフトよりも省労力だし、さほどストレスもない、ということが実際やってみて分かったことです。
特に、エクセル家計簿のデータをほぼそのまま流用できるので、エクセル家計簿ユーザーの身としては、このツール以外考えられないです。

ということで、申告に必要な帳簿が全部できたので、これから近所の青色申告会に行って、最後の記帳指導を受けてきます。